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四半期報告書は廃止されるのか

有価証券報告書と四半期報告書

株式市場に上場している会社は有価証券報告書と四半期報告書を公表する必要があります。

財政状態や経営成績等を年に1回公表する有価証券報告書と四半期ごとに公表している四半期報告書(年3回)です。

これらの公表物ついて、監査法人の監査(四半期はレビュー)を受ける必要があります。

最近になって、金融庁で四半期報告書の廃止が検討されているようです。

四半期報告書の開示が廃止された場合

上場企業は四半期ごとに四半期報告書だけでなく決算短信を作成して公表しています。

決算短信は監査法人のレビューがない状態で公表されています。(実質的に監査法人が確認している場合もありますが。)

この四半期報告書の作成が企業側の負担のため廃止される可能性があるようです。

監査法人のレビューがされていない決算短信は従来通り継続して公表されるようです。

年1度だけ監査法人のお墨付きがあれば問題ない、という意見もあるかもしれませんが、

四半期報告書が廃止されて監査法人が確認しない四半期決算短信のみが公表されるとどうなるでしょうか。

真面目に四半期決算短信を作成して公表する会社があるかもしれませんが、

中には目標利益が足りないから、という理由で存在しない売上の計上や経費計上の先延ばし等を行う会社があるかもしれません。

社長や取締役からの指示があると経理担当者は逆らえないでしょう。

監査法人はすべての不正を見つけられるわけではないですが、

企業が不正をしようとする抑止力にはなりますので、四半期報告書を廃止してしまうと疑わしい決算内容が公表されてしまう可能性があります。

税理士の場合

税理士業務は四半期報告書の廃止とは関係ありませんが、確認という点では税理士は法人や個人の決算書を確認して税務申告書を作成します。

税理士を雇わずに自社や自身で税務申告書を作成している場合もあります。

私の個人事業主の顧問先から、税理士と契約してからきわどい経費を入れなくなった、と言われました。

第三者からの確認があると、クリーンな会計処理を心がけよう、という気持ちになりやすいのではないでしょうか。

 

編集後記

メインの写真は今週仕事で都内に行ったときに食べたランチのラーメンです。

九段下にある「八咫烏(ヤタガラス)」というラーメン屋に行きました。

行列待ちで入れないことが多いですが、今回はタイミングよく待つことなく入れました。

都内は美味しいラーメン屋が多いです。