法人化の検討
個人で事業をしていると、法人化を考えることがあるかもしれません。
今回は個人事業主が、個人での事業を廃止して会社を設立して法人で事業を行う(法人成り)場合のメリット、デメリットを考えたいと思います。
法人成りのメリット
・信用力が上がる
→個人で事業を行うよりも法人で事業を行う方が取引先としては信用力が高いされることが多いです。また、従業員を募集する際は、個人事業主よりも法人の方が、応募者が安心するかもしれません。
・税率が低い
→個人事業主は所得税の最高税率が45%、住民税、事業税を含めると50%を超えることになります。所得税率は累進課税なので所得が低い場合は税率も低くなります。
法人の場合は利益800万円以下が15%、800万円を超える部分については23.2%(資本金1億円以下の場合)、住民税、事業税を加味しても30%ほどになります。
多額の利益が発生している場合は税金面では法人の方が有利になります。
・報酬が損金(経費)になる
→個人事業主は経費等をすべて差し引いた残りが自身の自由に使えるお金ですが、
法人は役員報酬として自身に支払われてその報酬は経費になります。
・決算期を自由に選択できる
→個人事業主の決算期は12月に決まっていますが、法人は1月から12月まで自由に選択することができます。
・有限責任
→個人事業主の場合は、無限責任です。事業の借金を返せなくなったら、個人の財産を処分して借金を返すことになります。 法人の場合は、有限責任です。事業の借金を返せなくても個人の財産を処分して借金を返す必要がありません。
法人成りのデメリット
・設立費用がかかる
→法人を設立すると、株式会社は20万円以上、合同会社は6万円以上の費用がかかります。
・赤字でも税金が発生
→法人の場合は赤字でも均等割7万円がかかります。
個人事業主で赤字の場合は所得税が発生しません。
・社会保険への加入義務
→人によってはメリットになる場合もあるかもしれません。
法人は社会保険の加入が必須なので社会保険料の負担が増加する可能性があります。
・お金を自由に使えない
→個人事業主は経費等を支払い後の残ったお金を自由に使えることができます。
法人は、役員に対する報酬は基本的に1年間定額なので決められた報酬の中でお金を使うことになります。
・税務申告が複雑
→法人の方が個人事業主より税務処理が複雑になります。
税理士報酬も個人事業主よりも法人の方が高くなる傾向にあります。
結論
個人事業主と法人どちらがいいか、メリット、デメリットを考えたうえで最終的には本人の好みで良いと思います。利益が発生してきたら法人成りを検討していくことになりますでしょうか。
税金面でどちらが有利か気になるところだと思いますので、気になるお客様がいらっしゃったらシミュレーションをして分析します。
編集後記
今週は自分の会社設立作業をしていました。
順調に進んでいます。
週明けには千葉市にある法務局に行きます。
またどこかでブログの題材にできればと思っています。
今日は息子と2人で息子の夏服を買いに行きました。
あと2ヶ月で4歳の息子の服のサイズは120だと大きいので110で。
服を息子に選んでもらいましたがこだわりが強く、購入した服すべてが乗り物のロゴがある服になってしまいました…